つばめ巣立つ時

前回からのつづき

前回のお話で卵の殻は1コしか
確認できなかったんですが雛は
4匹誕生しました。生まれた直後は
耳を澄ますと小さな声で「ぴぃ~ぴぃ~」
と鳴いていましたがあっという間に
体も鳴き声も大きくなり 朝早く
から夕方遅くまで親が飛んできては
ピーピーと賑やかでしたが孵化から
大体20日くらいですかねぇ

親鳥が巣のまわりを旋回したり
写真のように隣の巣でパタパタ
させたり雛たちに飛ぶことを
促せたりし始めました

それから3日めの朝でした

その時はやってきたのです

朝ストレッチしてると
いつもの賑やかさというより
騒がしい⁉覗いてみると雛の
何匹かが巣から出てました

「いよいよかぁ」

嬉しさ&寂しさゴチャゴチャ


どんな心境であれ別れのとき
入居のときから約2カ月近く
同じ屋根の下で共に過ごしたら
そりゃぁね 涙でますよ

芸能人の「家泊まらせて下さい」
みたいな番組なんて
1日ですよ1日でも
帰る頃には涙するんですから
2カ月も居りゃ涙しますよ

そんな旅立ちの時を最後まで
見ていたかったのですが仕事に
いく時間てタイミングで
雛1匹が飛べず巣に残っている
状態で雛3匹と親の2匹が
旋回する中ボクは仕事へ

ツバメがくる家は縁起が良い
とか幸運を運んでくるとか
言われてますが

でもこの別れのときに思った
ツバメは幸福も運んでくれた

この燕ファミリーとの出会いから
この巣立ちの日まで僕たちは
幸せでした
だから空に居るファミリーに僕は
「ありがとう」と気持ちを込めて
お別れしました

その日 仕事を終えて帰ると
ヨメヨメが
「最後の1匹はなかなか飛べなかった
けど皆に促されて無事に行ったよ」

いつもなら巣の中で並んでる影や
巣からお尻がはみ出してるのが巣の
下から見えたりしてたのに
何もなぁーい
望んではいない静寂の夜でした

次の朝 起きてみると
つばめのさえずりが「えっ」
窓から覗くと「居たぁー」

そこはパラダイス
巣のまわりを旋回したり
止まったりで「わぁーい」
て感じで

以降は夕方になると巣に
帰ってきて朝まで休んでを
くり返してます

調べてみると雛が1人前に狩りが
出来るようになるまでは親と行動
狩りが出来るようになると巣には
帰らなくなり川辺などを寝所にし
同じく巣立ってきた雛たちが
やがて集まり集団で寝所を作り
秋くらいには日本を離れくみたいデス

だからいつか仕事から帰ると
雛たちが居なくなってる日が来るけど
その時は1人前になったんだな
そしてまた、たくましくなって
帰ってきてほしいなと思ってます


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